花笠人形印

こんにゃくの歴史

 日本特有の食品(外国では、こんにゃくの事を悪魔の舌(Devil's tongue)と呼んでいる所もあります。)として昔から好まれているこんにゃく(蒟蒻)は、サトイモ科に属する多年草の植物の球形を原料として作られ、その原産地はインドシナといわれています。
 わが国に、いつ頃伝来したかは正確な記録はありませんが、およそ5000年前の縄文時代という説もあります。江戸時代になると、とても無理な事をたとえた「こんにゃくを頼んで石垣を築く。」という諺や、こんにゃくを作っている様子を読んだ「こんにゃく屋桶で地団太踏んでいる」などの川柳がたくさん登場してきます。これは、江戸時代には、こんにゃくが庶民の食生活に欠かせないものになった事の証拠といえるでしょう。
 こんにゃくは、昔から食べられていて、どこにでもあって、フニャフニャしていて、安くて、庶民の食べ物です。しかし、日本人の食生活が、肉と精製された穀物を主とした欧米型に変わり、カロリー過多による糖尿病や肥満による心疾患、食物繊維不足による腸疾患が増えてくるにつれて、食物繊維が豊富でノンカロリーであるこんにゃくが見直されてきました。
 以上のように、すばらしい食品であるこんにゃくを山形県民は良く食べていて、一人当たりの消費量は全国でも上位に位置しています。
 また、山形県は全国でも有名な玉こんにゃくの発祥の地でもあります。